免税店での買い物は、1940年代のアイルランド・シャノン空港で始まりました。大西洋横断便の給油待ちをする乗客向けのサービスとして瞬く間に広まり、現在の旅行者向け小売業の出発点となったのです。このガイドでは、免税店の仕組みと買い物に役立つヒントをご紹介します。
免税店での買い物とは?
免税店では、購入品をすぐに国外へ持ち出す旅行者に対し、現地の税金や関税を免除して商品を販売します。
こうした店舗は通常、国際空港の保安検査後のエリア、鉄道駅、港、陸路の国境検問所、飛行機やクルーズ船の中にあります。特別に指定された区域で営業することで、国内の税金を課さずに合法的に販売できます。
免税の対象となる商品や数量は国によって異なります。
免税店では何を買うとお得?
従来、免税店で特にお得とされてきたのは、たばことお酒です。多くの国で高い税率が課されているためです。
一般的に、免税店での購入に向いているのは、次の条件を満たす商品です。
- 機内持ち込み手荷物に収まる大きさであること。
- 節税額が十分に大きくなるだけの価格であること。
- 一般的な旅行者が購入したくなる、広く使われている商品であること。
空港の店舗がどこも似た品ぞろえで、香水、化粧品、サングラス、電子機器、スイス製腕時計などを扱っているのはこのためです。
免税範囲とは?
海外旅行者は通常、一定の総額までの商品であれば、税関への申告や納税をせずに持ち込めます。この免税範囲は本人の手荷物で運ぶ商品に限られ、郵便などで商業的に配送される商品、例えば海外通販の商品に適用される免税範囲よりも広いのが一般的です。
渡航先の免税範囲を超えた場合は、到着時に赤い申告通路を通り、税関職員に商品を申告して、必要な現地の関税や税金を納める必要があります。英国に渡航する場合はオンライン申告も可能です。詳しくはこちらをご覧ください。到着時に税関で商品の価格を証明できるよう、購入時のレシートを保管しておきましょう。
国別の免税範囲:
左右にスクロールすると、すべての列を確認できます。 キーボードの左右の矢印キーでもスクロールできます。
| 紙巻きたばこ(本数) | 酒類(蒸留酒、リットル) | その他の商品の免税総額 | |
|---|---|---|---|
| 米国 | 200 | 1 | US$800 |
| 中国 | 100 | 1.1 | ¥5,000 |
| ロシア | 200 | 3 | €1,500 |
| オーストラリア | 25 | 2.25 | AU$900 |
| マレーシア | 200 | 1 | RM700 |
| カナダ | 200 | 1.14 | CAN$800 |
| 英国 | 200 | 4 | £390 |
| インド | 100 | 2 | Rs50,000 |
| ウクライナ | 200 | 1 | €1,000 |
| シンガポール | 0 | 1 | S$500 |
| EU | 200 | 1 | €430 |
| ニュージーランド | 50 | 1.125 | NZ$700 |
| 香港 | 19 | 1 | 該当なし |
| 南アフリカ | 200 | 1 | R5,000 |
免税範囲を上手に活用するには
- 免税範囲は一人ずつに適用されます。家族旅行なら、それぞれに免税枠があるため、家族全体で持ち込める商品の総額が増えます。
- 未成年者、通常は18歳未満の子どもには、たばこやお酒の免税枠はありません。その他の商品の免税額も低く設定される場合があります。
- 国によっては、船や陸路で到着する旅行者の免税範囲が、飛行機で到着する場合より狭くなります。
- 頻繁に往来する旅行者や商業目的の業者による悪用を防ぐため、2〜3日未満の短期滞在・旅行では免税範囲が縮小される場合もあります。
- また、再び免税枠を使うまでに、例えば暦上の1か月など、一定の期間を空ける必要がある場合もあります。
- 免税範囲を超えると、超過分だけでなく、すべての商品の総額に対して課税されることがあります。この点は国ごとに異なるので、渡航先の規則を必ず確認してください。
デューティーフリーとタックスフリーの違い
デューティーフリーの店舗では、現地の税金や関税を含めずに商品を販売します。顧客は通常、これから別の国へ出発するため、購入品を国外へ持ち出すという条件を自然に満たすからです。そのため、空港の国際線エリアは、海外出発前の乗客にサービスを提供し、免税店の特別な法的要件を満たすのに適した場所なのです。
一方、タックスフリーの買い物は、旅行者に必要な書類を発行できる店舗であれば利用できます。この場合、店舗は現地の税金を含む通常の国内取引として商品を販売し、旅行者は商品を国外へ持ち出したことを証明したうえで、後から税金の還付を申請します。
免税店は本当に安い?
必ずしもそうとは限りません。現地の税金がかからないからといって、一般の店舗より安いとは限らないのです。実際、空港の免税店が価格をよく知らない乗客に高い上乗せ価格で販売し、その額が免税による節約分を上回っていたという報告もあります。
次に買い物をする際は、購入前にGoogleで手早く価格を調べてみましょう。同じ商品でも、オンラインや到着先の一般店舗で買うほうがお得かもしれません。
免税店の商品はオンラインで購入できる?
出発空港の免税店がオンラインサービスを提供していれば購入できます。ただし、保安検査後に自分で商品を受け取るか、搭乗ゲートへの配送を利用する必要があります。
航空会社によっては、オンラインで購入し、搭乗直前に商品を受け取れる同様のサービスも提供しています。
いずれの場合も、オンラインの免税店で買い物をするには飛行機に乗ることが基本条件です。事前にオンラインで注文して、空港で受け取ることはできます。

